赤岸雅治ブログ

日本共産党、赤岸雅治の活動を紹介します

「即時原発ゼロ」の実現を

日本共産党が福島の原発事故以後の状況を分析してまとめた提言です。
 もともと、日本共産党は、原発事故以前から、原発の技術は未完成であり、いったん事故が発生すると取り返しがつかないことになると原発が日本に導入された時から警告を発していました。福島で、これだけ大きな事故が発生して残念でなりません。事故の収束と原発ゼロの日本を目指していきましょう。

 私の実家は、山口県岩国市ですが、父の実家は山口県平生町です。この町は、原発建設が計画されている上関町の隣町です。実は、小学校に上がる2年ぐらい前まで両親の都合で平生町の義理の祖父母の家で生活していました。平生町の義理の祖父母の家には、小学生のときも夏休みになると、あずけられていました。第2の故郷といえる場所です。
 上関町も平生町も海がきれいで、のんびりした本当に良い町です。上関町で原発建設の予定を聞いたときは「こんな場所で原発なんて・・・」と思っていました。福島原発事故を契機にして原発建設計画はいったんは頓挫していますが、中止になったわけではありません。原発ゼロの日本を早く実現させたいと強く願っています。

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「即時原発ゼロ」の実現を――日本共産党の提言
                                                                                                                             2012年9月25日

  「原発ゼロ」の日本を願う国民の世論と運動が大きく広がっています。政府・民主党も、「過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる」(エネルギー政策についての政府の「検証会合」)と認めざるを得なくなりました。

 しかし、財界など原発を推進してきた勢力は、「原発ゼロ」を望む国民世論に抵抗し、「『原発比率ゼロ』は現実的でない」(日本経団連会長)などと政府に圧力をかけ、原発の維持・推進に固執しています。アメリカからも「原子力発電の慎重な再開は、日本にとって正しい責任ある措置」(戦略国際問題研究所報告)など、露骨な介入があります。

 こうしたもとで、野田内閣の関係閣僚がまとめた「エネルギー・環境戦略」は、「原発ゼロ」を口にしながら、その実現を先送りし、原発に固執するものとなりました。「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」という一方で、「再処理」をすすめて新たな核燃料をつくり、中断している原発の建設を再開するという、まったく矛盾した姿勢です。しかも、野田政権は、財界やアメリカからの圧力をうけて、この「戦略」を閣議決定することすら見送りました。

 「原発ゼロ」を望む国民世論に逆らって、原発再稼働を容認し原発に固執しつづけるのか、文字通りの「原発ゼロ」をただちに実現するのかが、問われています。

1、すべての原発からただちに撤退する政治決断を行う――「即時原発ゼロ」を実現する

 日本共産党は、すべての原発からただちに撤退する政治決断を行い、「即時原発ゼロ」を実現することを強く要求します。

 私たちは、2011年6月の「提言」で、「『原発ゼロの日本』をめざす政治決断」を行うことを求め、「原発からの撤退をどのくらいの期間でおこなうのか、日本のエネルギーをどうするのかについては、国民的討論を踏まえて決定されるべき」であるが、日本共産党としては、「5~10年以内を目標に原発から撤退するプログラムを政府が策定する」ことを提案しました。

 この「提言」から1年3カ月が経過し、原発からのすみやかな撤退、一日も早く原発の危険を除去する必要性、緊急性がいっそう切実になるとともに、その条件があることも明らかになりました。

(1)事故の被害は拡大しつづけている――二度と原発事故を起こしてはならない

 福島第一原発の事故は「収束」するどころか、その被害は拡大し、多くの被災者の方々は先の見えない苦しみのもとにおかれています。福島県では、いまも県内外への避難者は16万人にのぼり、避難先で命を落とす人も少なくありません。放射能による被害は東日本を中心に全国に広がり、ホットスポットと呼ばれる放射線量の高い地域が各地に出現しています。農業、漁業、林業や観光業をはじめ、あらゆる産業、経済への深刻な打撃も続いています。

 原発事故は、ひとたび放射性物資が大量に放出されると、その被害が空間的にも、時間的にも、社会的にも限定なしに広がり続け、人類は、それを防止する手段を持っていません。この"異質の危険"が一年半たった今でも、猛威をふるっているのです。

 しかも、原発事故は、「これが最悪」ということさえも想定できません。今回の福島原発事故で大気中に放出された「死の灰」は、原子炉内総量の1割程度で、放射性ヨウ素やセシウムなどは1~2%と言われていますが、これがもっと大量に放出される事故も起こり得ます。そういう最悪の事故が起こった場合の被害については、想定すること自体が不可能です。二度と、原発の大事故を起こすことは絶対に許されません。

(2)原発稼働を続ける限り、処理する方法のない「核のゴミ」が増え続ける

 使用済み核燃料=「核のゴミ」を安全に処理する技術はありません。使用済み核燃料は、原料として使用したウラン鉱石のレベルに放射能が下がるまでに数万年、無害といえる程度になるまでには、さらに膨大な時間がかかります。

 すでに日本の原発からは2万4千トンもの使用済み核燃料がつくりだされました。各原発のプールには、大量の使用済み核燃料が貯蔵され、各原発が再稼働すれば、プールは数年で満杯になってしまいます。

 歴代政府が、使用済み核燃料の「対策」としてきた核燃料サイクル計画は完全に破たんしています。再処理した核燃料を使用するはずの「もんじゅ」はトラブル続きで完成の見込みもありません。核燃料サイクル計画からは、アメリカ、イギリスをはじめ世界各国も撤退しています。しかも、再処理は、使用済み核燃料をせん断、溶解させて、プルトニウムとウランと「高レベル放射性廃棄物」に分けるもので、この処理そのものが極めて危険であるうえ、ここで生まれる「高レベル廃棄物」などの処分についても、見通しがまったく立っていません。

 原発稼働を続ける限り、処理する方法のない「核のゴミ」が増え続けます。これ以上、この危険な遺産を増やし続け、将来の世代に押しつけ続けることは許されません。

(3)原発の再稼働が国政上の大問題になったが、その条件も必要性も存在しない

 昨年の「提言」発表後に、国政の大きな問題となったのが原発の再稼働問題です。

 原発事故の原因究明もできず、政府自身が決めた「当面の安全対策」も未実施のままで、住民避難の体制も計画もない――こんな状態でどうして再稼働ができるのか。国民の怒りが大きく広がりました。

 政府と電力業界は、「電力不足」で国民を脅し、原発再稼働を強行しましたが、関西電力管内を含めて"原発なしで猛暑の夏を乗り切る"ことができることも実証されました。

(4)国民世論が大きく変化し、「原発ゼロ」を目指す声は、国民多数となっている

 福島事故から1年半を経過し、国民の世論も大きく変化、発展しています。政府が行ったパブリックコメント(意見公募)では8割が「即時原発ゼロ」を求め、福島市の聴取会では「すべての原発の即廃炉」を求める声が圧倒的でした。

 原発事故の被害の深刻さ、恐ろしさが、多くの国民の実感となっています。原発に頼らない社会への道をすすもうという国民の意思は明白です。国民の願いに応えるのが政治の最大の使命であり、ただちに「原発ゼロの日本」を実現することが政治の責任です。

こうした状況を踏まえて、日本共産党は、昨年の提起をさらに一歩すすめ、つぎの諸点を政府に強く求めます。

 ――すべての原発からただちに撤退する政治決断をおこない、「即時原発ゼロ」の実現をはかること。

 ――原発再稼働方針を撤回し、大飯原発を停止させ、すべての原発を停止させたままで、廃炉のプロセスに入ること。 

 ――青森県六ケ所村の「再処理施設」を閉鎖し、プルトニウム循環方式から即時撤退すること。

 ――原発の輸出政策を中止し、輸出を禁止すること。


2、原発再稼働の条件は存在しない――再稼働方針の撤回を求める

 政府の原発再稼働の方針は、道理も科学的知見もない、無謀きわまるものです。

 ――原発事故の原因究明、科学的検証は緒についたばかりであり、原因究明にはほど遠い状態です。

 ――政府がとりあえず必要とした30項目の「安全対策」もとられていません。

 ――地震と津波の科学的知見の根底からの見直しも、これからの課題です。東南海地震をはじめ大規模地震の危険もあります。原発敷地内に活断層の存在が指摘されていることも重大です。

 ――原発事故が起きた場合の放射能拡散などの被害予測も、住民の避難体制と計画も立てられていません。

 これらの問題点のなかには、この先、数年~10数年程度では、とても解決できない問題も含まれています。

 しかも、再稼働などを判断する新しい「原子力規制委員会」は、原発を推進してきた環境省のもとに設置されるなど、独立した規制機関とはとても言えません。委員長には、元原子力委員会委員長代理であり、原発推進の立場に立つ田中俊一氏が任命されました。原発推進政策の中枢にいた人物が責任者となる委員会に、まともな規制機関としての役割など、とうてい期待することはできません。

 ――「原発なし」でも"猛暑の夏"を乗り切れた――再稼働の「必要性」もない

 政府は、「電力不足」を再稼働の理由にあげ、野田首相は、「計画停電が余儀なくされ突発的な停電が起これば命の危険にさらされる人もでる。仕事が成り立たなくなり、働く場がなくなる人もいる。日常生活や経済活動は大きく混乱する」(6月8日記者会見)とまで言いました。

 これがまったく根拠のない、国民への"脅し"でしかなかったことは、事実で証明されました。関西電力は、大飯原発を再稼働しなくても、政府が「最低限必要」とした3%を超える余裕があったという試算を明らかにし、事実上、再稼働が必要なかったことを認めました。原発なしでも混乱は起きない、政府や電力業界の言う事は信用できない――これが、この夏に国民が体験したことです。

 再稼働方針の撤回を求めます。すでに再稼働が強行された大飯原発をすみやかに停止させることを求めます。

3、「即時原発ゼロ」は可能――エネルギーと日本経済の未来をこう考える

 財界など原発推進勢力は、「原発をやめると電気が不足する」「経済活動に支障をきたす」などと、「原発ゼロ」によっておこる問題を強調しています。

 しかし、原発事故のリスクはあまりに巨大であり、「原発ゼロ」にともなって起こる問題を、原発事故の巨大な危険と天秤にかけることは許されるものではありません。

 「即時原発ゼロ」を実現しつつ、電力やエネルギー、日本経済などにかかわる国民的な課題の解決にあたることこそ、国民の安全と生活に責任をもつ政治がとるべき姿勢です。政治の姿勢を変えれば、「即時原発ゼロ」に踏み切っても、エネルギーと日本経済の未来を切り開くことは可能です。

(1)再生可能エネルギー(自然エネルギー)の最大限の普及と低エネルギー社会への取り組みを本格化させる

 ――過渡的な緊急避難として、火力での電力確保が必要だが、その時期は5-10年程度とし、その間に、再生可能エネルギーと低エネルギー社会への移行をはかる

 当面、国民的な節電の努力とともに、火力による電力確保が必要になりますが、同時に、温室効果ガスによる地球温暖化を抑止するという人類的課題もあります。火力による電力確保はあくまで過渡的な緊急避難措置(5-10年程度)とし、その間に原発分のエネルギーを、再生可能エネルギーと低エネルギー社会への取り組みで確保するようにします。その後は、さらに火力発電の削減へと取り組みを強めます。

 再生可能エネルギーの導入可能量は、全国で20億kW以上(環境省など)になり、原発54基の発電能力の約40倍です。この大きな可能性を現実にする本格的な取り組みを開始すべきです。

 ドイツは、2000年に固定価格買い取り制度を導入しましたが、再生可能エネルギーによる発電量が、2011年には導入前(1999年)の4.1倍に拡大し、原発による発電量を上回りました。

 北海道電力では、風力発電の買い取り枠20万kWに対して、発電を希望する事業者の応募は187万kWに達しました。東北電力でも30万kWの買い取り枠に対して、約11倍の324万kWの応募がありました。送電線の容量不足などの電力会社の側の「都合」で、こうした力が生かされていないのです。いまこそ、「原発への未練」をきっぱり断ち切り、再生可能エネルギーの普及のためにあらゆる手立てをつくすべきです。

 ――電力体制の改革に直ちに着手する――発送電の分離など、再生可能エネルギーの大規模な普及にふさわしい体制に

 再生可能エネルギーの普及を大規模にすすめていくと、大中小の多様な発電所が全国各地に無数に誕生することになり、発送電分離などの電力供給体制の改革にただちに着手する必要があります。

 「電力自由化」の名のもとに、すべてを規制緩和と市場原理・競争にゆだねるというやり方では、再生可能エネルギーの普及はすすみません。固定価格買い取り制度や送電事業者への接続義務などのルールを強化します。

 再生可能エネルギーによる発電事業に、官民問わず、大中小の幅広い事業者、市民が参入できるようにするとともに、公共性が高く、地域独占になる送電事業は、公的管理の下に置く電力体制にする改革をすすめます。

 再生可能エネルギーであっても、その導入にあたっては、環境基準の設定、環境アセスメントの実施などを実施します。

(2)電気料金問題――原発こそ「高コスト」であり、再生可能エネルギーと低エネルギー社会への取り組みが広がるほどコストが下がる効果は大きくなる

 政府や電力業界は、「電力不足」という脅しが通用しなくなったら、「原発ゼロで電気料金が2倍になる」などと言い出しています。この原発擁護論も二重三重のごまかしです。

 ――「原発ゼロで料金2倍」は根拠のない過大宣伝 

 政府が公表した2030年の電気料金は、試算した機関によって大きく異なります。「2倍になる」というのは、地球環境産業技術研究機構(RITE)の試算ですが、それも「現在月額1万円の家庭の電気料金が、2030年に原発ゼロだと2万円、原発20~25%だと1万8000円」というものですから、「原発ゼロ」でも全原発を稼働させても電気料金はあまり変わらないという試算なのです。国立環境研究所の試算では、原発ゼロでも、20~25%でも、2030年の料金は月額1万4000円と変わりません。

 ――高すぎる天然ガス買い取り価格をあらためる

 日本の火力発電のコストは高すぎます。天然ガスを高い価格で買い続けているからです。日本の電力会社は、天然ガス価格を日本向け原油平均価格にリンクする方式で契約しているため、国際的には天然ガス価格が、シェールガスの開発で低下する傾向にあるにもかかわらず、原油価格高騰のために、日本は不当に高い価格で天然ガスを買い取っているのです。東京電力は、同社の子会社(TEPCOトレーディング)と三菱商事が設立した貿易会社から天然ガスを購入していますが、その価格は、対米販売価格の9倍にもなっています。天然ガスの買い取り価格は、国際的な価格水準を反映する仕組みにするようあらためるべきです。

 ――原発こそ本質的に「高コスト」

 「原発は安い」というのもまやかしです。原発こそ本質的に「高コスト」であることは、今回の原発事故でも明らかになったことです。いったん大事故が起きれば、その賠償や除染、事故を起こした原発の管理などに莫大な費用がかかります。さらに、使用済み核燃料を長期間保管し続けることなど、将来の大きなコストがあります。

 ――再生可能エネルギーの価格は普及がすすめば低下する

 「再生可能エネルギーが高い」という議論も正しくありません。もちろん、初期投資には一定の費用がかかりますが、大規模な普及と技術開発が進めば、そのコストは大幅に低下していきます。ドイツでは、太陽光発電の価格は、2004~2012年の間に4割程度へと大幅に下り、風力でも継続的に引き下げられ10年間で8割程度になりました。

 日本でも2020年には風力発電コスト(陸上)が1kW時当たり7~11円となり、現在の火力発電コストを下回る可能性があるとされています(「NEDO再生可能エネルギー技術白書」2010年7月より)。

 ――「値上げ」の脅しは通用しない

 国民は、電気料金の問題も冷静に見ています。政府の行った「討論型世論調査」では、「コスト高になっても、再生エネルギーや省エネルギーを進めるべきだ」は、賛成が50.4%に対して、反対が9.6%。世論調査でも、「原発の割合をゼロ%にするために電気料金の追加負担」を容認する人が55%となっています(「朝日」8月28日付)。当面のコスト増はあっても、再生可能エネルギーの大規模な普及をすすめるべきだという意見が多数であり、政府や財界の「値上げ」の脅しは通用していません。

(3)原発から再生エネルギーへの大転換こそ、日本経済の持続可能な成長を実現する

 政府や財界は、原発をなくせば日本経済が衰退するかのように喧伝します。しかし、原発から再生可能エネルギーへの大転換こそ、日本経済と産業の新たな成長と発展の可能性をきりひらくものです。

 福島以後、ドイツ、イタリア、スイスをはじめ原発から撤退する流れが大きくなり、世界一の原発大国のフランスでさえ縮小の方向です。一方で、再生可能エネルギーの開発と実用化は、今後、世界で爆発的に広がります。原発にしがみつくのか、再生可能エネルギーの産業としての可能性に挑戦するのか、どちらが日本経済の成長と発展につながる大局的な道なのか、明白ではないでしょうか。

 ――エネルギー自給率を向上させ、内需主導の日本経済に転換していく大きなチャンス

 再生可能エネルギーの本格的導入は、エネルギーの国産化をすすめることになります。「資源のない国」からの転換になり、日本経済の構造を大きく転換するチャンスです。エネルギー自給率を現在の4%から数十%に引き上げる可能性をもったチャレンジです。

 ――新しい産業の振興、地域経済の活性化、中小企業への仕事づくりでも大きな可能性

 再生可能エネルギーによる発電は、地域密着型の新産業であり、地域経済への波及効果も大きくなります。エネルギーの「地産地消」、地域や自然環境の実情にあった小型の発電装置の開発、製造、維持・管理などは、中小企業への仕事を増やすことになります。雇用も、原発よりはるかに大きな可能性をもっています。ドイツでは、原発関連の雇用は3万人にたいして、再生可能エネルギー関係の雇用は38万人となっています。

 再生可能エネルギーは、これからも様々な分野で技術開発、実用化がすすめられる産業であり、技術革新(イノベーション)の大きな起爆剤になります。日本の中小企業の高い技術力が生かされる分野も多くあります。風力発電は、2万点もの部品を組み立てるもので、自動車産業などで培われた日本のモノづくりの力が生かされます。

 低エネルギー社会への取り組みでも、住宅の断熱リフォームをはじめ新しい需要を生み出し、技術革新をすすめることが期待できます。

 ――浪費型社会から、人間らしく生活し、働くことができる社会に

 日本の社会、経済のあり方も問われています。地球環境の面でも、浪費型社会をいつまでも続けることはできません。同時に、低エネルギー社会は、決して「がまんの社会」ではありません。「大量生産、大量消費、大量廃棄」、「24時間型社会」など、ライフスタイルを見直し、異常な長時間労働を抜本的に是正して、人間らしく生活し、働くことができる社会に転換することで、低エネルギー社会へと進んでいくことが必要です。

(4)大事故の科学的検証、廃炉と使用済み核燃料の処理などのための研究、技術開発と、強力な権限をもった規制機関の確立を

 ――事故原因の徹底究明に責任ある体制を

 福島事故の原因究明と大事故にいたるすべてのプロセスを解明する科学的検証をしっかりおこなうことは、日本の国際的、人類的責任です。東京電力や経産省から独立し、東電の情報隠しなどの妨害を排除できる調査権限を持った第三者機関と研究機関を確立します。国会に特別委員会を設置し、証人や参考人を招致し、事実を明らかにしていくこともすすめます。

 ――「原発ゼロの日本」に必要な研究と技術開発をすすめる

 「原発ゼロ」を実現した後も、原発の廃炉、使用済み核燃料の管理・処理など原発関連の「負の遺産」の後始末を安全に実施しなければなりません。

 使用済み核燃料の処分の手段・方法については、専門家の英知を結集して研究・開発をすすめます。その結論が出るまでは、政府の責任で厳重な管理をおこないます。

 こうした事業に取り組むためにも、原子力に関する基礎研究とこの仕事を担う専門家の確保・育成をすすめます。

 ――強力な権限をもった規制機関の確立をはかる

 原発の廃炉にいたるプロセスの管理、使用済み核燃料の管理などを目的とし、従来の原発推進勢力から独立し、強力な権限をもった規制機関を確立します。

4、福島の被災者支援と復興に、総力をあげて取り組む

 すべての原発被害に対する全面賠償、迅速で徹底した除染、被災者の生活支援、子どもをはじめすべての県民のいのちと健康を守る医療制度、教育条件の整備、産業と雇用、地域経済の再生など、いま、福島の復興には課題が山積しています。原発事故の"異質の危険"が、その一つ一つに大きな困難をもたらしています。生活再建と復興への展望、明日への希望が見えない状況が続き、復興への意欲を奪っています。

 政府と東京電力は、全面賠償と徹底した除染、福島の被災者支援と復興に、総力をあげてとりくむべきです。そのさい、国が「線引き」せずにすべての被災者・被害者を支援の対象にすること、不当な「打ち切り」をやめて全面的な支援を継続することを、基本原則として明確に打ち出すことを求めます。

 ――無責任な「収束宣言」の撤回を求める

 政府は、昨年12月に、福島第一原発は「冷温停止状態」になったなどとし、「収束宣言」なるものを行いました。しかし、原子炉は破壊され、核燃料は溶け、応急施設で循環させた水に浸かっているだけで、高濃度汚染水の流出の恐れや労働者の被ばく問題など、数々の重大な問題に直面しています。破壊された原子炉を「停止状態」と強弁する、乱暴で非科学的な「収束宣言」の背景には、原発を維持するために、大事故の実態とその危険性をできるだけ小さく見せかけようという政治的意図があるのは明白です。

 この「収束宣言」が被災者・被害者を苦しめています。東京電力の不遜で傲慢な態度を増長させ、賠償切り捨ての助け舟にもなっています。原発を存続させるために、福島を「見殺し」にするなど言語道断です。無責任な「収束宣言」の撤回を求めます。

 ――「線引き」せずに、すべての被災者・被害者を支援する

 賠償と除染、生活支援、復興支援で、原発からの距離や線量で、不当な「線引き」をしてはなりません。警戒区域などの見直しに応じない自治体の住民には、住宅や土地などの財物賠償の交渉さえ認めないということまで起きています。どこに住んでいようが、受けた被害を全面的に賠償するのが当然であり、被災者・被害者の生活と生業が再建できるよう支援すべきです。

 福島に残っている人も、県内に避難している人も、県外に避難している人も、故郷に帰りたいと願う人も、別の地での生活再建を目指す人も、支援の対象とします。農業、漁業、製造業、小売業など、すべての産業分野での事業の再建をはかることは、雇用や仕事、地域経済の復興に不可欠です。規模や「競争力」などの名目で「線引き」せず、すべての事業の再開、再建をはたしてこそ、暮らしていける地域としての復興が可能になります。

 ――不当な「打ち切り」をやめ、長期にわたる復興の過程を支援する

 原発事故からの復興には長期を要するにもかかわらず、支援策の不当な「打ち切り」が始まっています。生活と生業が再建され、希望する人が故郷に帰り、いのちと健康を守る医療を保障し続け、「原発事故前の安全・安心の福島県」をとりもどすまで、そのすべての過程で、国の責任で復興を支援することを明確にすべきです。

 ――賠償、除染、廃炉の費用は、「原発利益共同体」の共同責任で確保する

 原発災害の除染と賠償には膨大な費用がかかり、被害者の救済と被災地の復興にまともに取り組むなら、政府が想定している数兆円という規模をはるかに上回る巨額になります。賠償と除染にかかる費用は、事故を起こした加害者である東京電力が負担すべきです。同時に、電力業界、原子炉メーカー、大手ゼネコン、鉄鋼・セメントメーカー、大銀行をはじめ、原発を「巨大ビジネス」として推進し、巨額の利益をあげてきた「原発利益共同体」に、その責任と負担を求めます。

 東京電力はじめ電力業界は、原発と核燃料サイクル計画推進などのために、「使用済み核燃料再処理等引当金」をはじめ約19兆円もの積み立てを行うこととし、すでに5兆円の積立残高があります。この積立金を国が一括して管理する基金に移し、「原発賠償・除染・廃炉基金」を創設し、廃炉とともに、原発災害対策などの財源として活用し、「原発利益共同体」に属する大企業にも、この基金への応分の拠出を求めます。

5、原発立地自治体への支援――雇用と仕事、地域経済の活性化支援は国の責任で

 原発に依存しなければ生きていけない地域に誘導した国と電力会社の責任は重大です。しかも政府が、稼働しないと補助金も出さない仕組みに変更して、ますます原発に縛り付け、再稼働を押しつけ、住民に苦渋の選択をせまっていることは許せません。

 原発の廃炉は、今後、20年以上かかり、その面での仕事や雇用も生まれてきますが、それにとどまらず、立地自治体の地域経済再生は国の責任です。

 石炭から石油へのエネルギー革命を国策ですすめた時でさえ、石炭産地の雇用対策や産業振興が40年にわたって継続され、4兆円が投入されました。当時の産炭地では、公共事業や失業対策事業が中心でしたが、原発立地自治体への支援は、それにとどまらず、住民が夢と希望をもてるものにする必要があるし、またそれは可能です。

 大きな成長が期待される再生可能エネルギーと関連する新産業の誘致と育成、原発廃炉によって可能性が広がる漁業、農業と関連産業の育成など、本格的な地域経済再生に国として取り組み、「原発ゼロ」と一体に立地自治体の住民のくらし、地域経済再建の支援をすすめます。


「消費税にたよらない別の道」――日本共産党の財源提案

2016年の参議院選挙政策として発表した、日本共産党の財政政策です。
 安倍首相のとなえる「アベノミクス」は、大企業や一部の資産家が豊かになれば、その下の国民が順々に豊かになる。いわゆる「トリクルダウン」したたり落ちる・・政策をとっています。
 しかし、この間、いくら大企業が豊かになっても内部留保というかたちで、ため込むお金が増えるだけであることが明らかになってきました。直接、国民を豊かにする対策でなければ、意味がありません。国民の購買力が高まらなければ、モノが売れずに企業も儲けが生まれません。
その意味でも、消費税にたよった財政政策では、国民は疲弊するだけ、日本経済も日本の財政再建もできなくなる。
これらを打開するために、日本共産党は以下の抜本的な政策を対置しています。一読ください。


「消費税にたよらない別の道」――日本共産党の財源提案

2016年6月9日


 アベノミクスと消費税大増税により、日本経済は深刻な状態が続いています。安倍首相は、「景気がどうなろうと増税する」と言っていた消費税を、再び、今度は2年半延期せざるを得ませんでした。もはや、消費税にたよっていたら社会保障の充実も財政再建の展望も開けないことが、はっきりしました。

 消費税を増税すれば、必ず「増税不況」が繰り返されます。消費税創設以来28年間で、その税収は327兆円にものぼりますが、ほぼ同じ時期に法人3税は270兆円、所得税・住民税も261兆円も減ってしまいました。不況による税収の落ち込みに加え、大企業、富裕層への減税が繰り返されたからです。消費税は、その穴埋めに消えてしまったのです。「社会保障財源と言えば消費税」「財政健全化といえば消費税」という消費税頼みのやり方では、この失敗を繰り返すだけです。

 日本共産党は、消費税10%増税は「先送り」実施ではなく、きっぱり断念することを求めます。社会保障の拡充や財政危機打開に必要な財源は、「消費税にたよらない別の道」で確保します。具体的には、次の二つの改革を提案します。

〈1〉富裕層や大企業への優遇をあらため、「能力に応じた負担」の原則をつらぬく税制改革をすすめます

 本来、所得税は所得が高いほど負担率が高くなるはずなのに、実際には所得が1億円程度を超えると逆に負担率が下がってしまいます。法人税も、実質負担率が中小企業は平均20%、大企業は平均12%と、いちじるしい不平等になっています。富裕層や大企業には、さまざまな優遇税制が適用されているからです。こうした不公平税制をあらため、「能力に応じた負担」の原則に立って、「税金の集め方」を抜本的に改革すれば、公共事業や軍事費などの歳出の浪費をなくすこととあわせて、20兆円以上の財源を確保できます。

大企業への優遇税制をあらためます

 大企業の税負担率が中小企業より低くなっているのは、(1)研究開発減税をはじめとした租税特別措置や、(2)他の企業から受け取った配当を利益に計算せず非課税とする制度、(3)グループ間の損益を相殺して税金を減らせる連結納税制度など、もっぱら大企業が利用する優遇税制が多数存在するからです。

 たとえば、多額の研究費を使う企業の法人税を減税する「研究開発減税」は、年間減税額6700億円(14年度)で、中小企業分を除いても6500億円もあります。研究開発減税を含む租税特別措置による減税額は14年度に2兆円を超え、過去最高になっています。

 他の国内企業から受け取った配当の全部または一部を非課税とする「受取配当益金不算入制度」や、海外にある子会社からの配当を非課税とする「海外子会社配当益金不算入制度」の対象額も、年々増加しています。

 こうした大企業優遇税制を廃止または大幅に縮減すれば、4兆円の財源を生み出すことができます。

法人税減税のばらまきを中止し、安倍政権以前の税率に戻します

 安倍政権は、この間に4兆円もの企業減税を決めました。しかし、こんな減税をしても、大企業の内部留保を増やすだけで、賃上げにも景気回復にもつながっていません。このような大企業へのばらまき減税は、ただちに中止し、中小企業を除いて、実効税率を安倍政権以前の水準に戻します。この間に行われた法人事業税の外形標準課税の強化は赤字企業などへの増税となっており、これは元に戻しますが、この分を差し引いても2兆円の財源が生まれます。

 以上の二つの措置を行うことによって、大企業の実質負担率を中小企業並みに引き上げることができます。

 世界的な法人税引き下げ競争の有害性は、OECD(経済協力開発機構)でも指摘されています。法人税の引き下げ競争を見直す国際的な働きかけをすすめ、下げすぎた法人税率の適切な引き上げをはかるようにしていきます。

所得税・住民税、相続税の最高税率を引き下げ前に戻します

 所得税・住民税の最高税率は、1999年に、それまでの65%から50%に引き下げられました。相続税の最高税率も、2003年に70%から50%に引き下げられました。国民の批判を受けて、民主党政権が引き上げを決めましたが、引き上げ幅は5%で、まったく不十分です。引き下げられた最高税率を元に戻します。最高税率の対象は、所得税では課税所得3000万円超、相続税では相続人1人当たり20億円超の部分です。

証券税制を欧米並みに強化します

 13年末に証券優遇税制は期限切れとなりましたが、上場株式の配当や譲渡所得への税率は、所得税・住民税あわせて20%と、依然として、欧米諸国に比べても低い水準になっています。富裕層の多額の配当や譲渡所得については、次のように負担を引き上げます。

 株式配当―少額の配当などを除き、総合課税を義務づけます。これによって、富裕層の配当所得には所得税・住民税の最高税率が適用されます。

 株式譲渡益―高額部分には欧米なみに30%の税率を適用します。

新しい資産課税として「富裕税」を創設します

 高額な株式や不動産などの資産を保有する富裕層に対して、毎年課税する仕組みの新しい資産課税として、「富裕税」を創設します。相続税の評価基準で5億円を超える資産の部分に1~3%の累進課税を行えば、課税対象は0・1%程度の大資産家だけですが、8000億円前後の税収が見込めます。

タックスヘイブンを利用した「税逃れ」をやめさせます

 税率がゼロもしくは低率の地域(タックスヘイブン)に名目だけの会社を設立し、その会社に資産を移したり、その会社を通じた国際取引をしたりすることによる「課税逃れ」が横行しています。

 タックスヘイブンとされる地域への日本からの対外投資は、公表されているだけでも100兆円前後に達しており、少なくとも毎年数兆円の利益が見込まれます。しかし、こうした地域に子会社をつくった場合に適用される「タックスヘイブン税制」の対象となった所得は0・4兆円にすぎません。海外投資に関するデータの収集と公表、タックスヘイブン税制の適用要件の改定など、「課税逃れ」をやめさせるための措置を強化します。

被用者保険の保険料上限を見直します

 サラリーマンの社会保険料は、年金は月給62万円、医療や介護は月給139万円で頭打ちとなり、それ以上は、月給が何百万円もあっても保険料は増えません。こうした高額所得者優遇の仕組みをあらため、高額所得者に適正な負担を求めます。

「為替投機課税」を新設します

 多額の為替取引に対して低率で課税する「為替取引税」を創設します。東京外為市場の取引額は年間推計94兆ドル(2013年度)で、この15年間に2・5倍以上になっています。投機マネーによる取引が増加しているからです。これに、0・01%程度のきわめて低い税率で課税すれば、1兆円前後の税収になります。税率が低いので、通常の貿易や金融取引には影響がありませんが、多数の取引を繰り返す投機マネーには負担となり、行きすぎた投機の抑制にもつながります。

環境税を強化します

 この間、「地球温暖化対策の課税」として、石油石炭税の上乗せ措置が実施されましたが、環境対策という点からは不十分なものにとどまっており、強化します。同時に、原油の国際価格高騰などの際には、課税が少なくともエネルギー消費抑制効果が十分にあることを考慮し、税率を変動できるような柔軟な仕組みを検討します。また、低所得者や寒冷地の負担軽減対策をあわせて行います。

将来は、「応能負担」の所得税改革をすすめます

 将来、社会保障の抜本的な拡充を行う段階では、富裕層や大企業の負担だけでは足らず、多くの国民が能力に応じて負担する必要があります。次に述べる経済改革を実行して、将来、国民の所得が増えた段階で、その増えた所得の一部を税として負担していただくような改革をすすめます。その場合も、低所得者に負担の重い消費税によるのではなく、所得税を中心に、「能力に応じた負担」の原則をつらぬいて、税制改革をすすめます。具体的には、所得税の税率について、累進的に1・5~15%を上乗せすれば、6兆円程度の財源が確保できます。

税制改革等による財源確保の見込み額
大企業優遇税制(研究開発減税などの租税特別措置・連結納税制度・配当益金不算入制度)の見直し 4.0兆円
法人税率引き下げをやめ、安倍政権以前の水準に戻す(中小企業は除く) 2.0兆円
所得税・住民税・相続税の最高税率を元に戻す等 1.7兆円
富裕層の株式配当・譲渡所得への課税強化 1.0兆円
「富裕税」の創設 0.8兆円
被用者年金や健康保険料等の上限引き上げ 2.2兆円
為替取引税・環境税など 1.6兆円
公共事業費・軍事費などの歳出の浪費をなくす 3.0兆円
将来的には「応能負担」の原則に立ち、所得税の税率に累進的に上乗せ 6.0兆円
合計 22.3兆円

〈2〉大企業の内部留保の一部を活用し、国民の所得を増やす経済改革で、税収を増やします

 安倍政権は、実質2%、名目3%以上の経済成長を達成することを前提に、「2020年度に基礎的財政収支黒字化」の目標を掲げています。しかし、アベノミクスで格差を拡大し、消費税増税で家計を痛めつけるのでは、政府がめざす経済成長が実現する保証はまったくありません。安倍政権下の3年3カ月の平均成長率は、実質で0・6%、名目でも1・6%にとどまりました。今後2年間についても、IMF(国際通貨基金)の予測では実質0・2%で、他のサミット参加国(1・1~2・5%)にくらべて、きわめて低い成長見込みとなっています。

 経済が成長しなかった最大の原因は、アベノミクスで大企業は3年連続で史上最高益を更新しても、労働者の賃上げにはつながらず、そこに消費税増税をかぶせた結果、実質賃金は5年連続マイナスとなり、個人消費が2年連続でマイナスという、戦後初めての事態が引き起こされたためです。GDPの6割を占める個人消費がこの状況では、安定した経済成長は実現せず、税収増も見込めません。日本共産党は、大企業と株主優先の「アベノミクス」と消費税大増税路線に反対し、国民の所得を増やす経済改革をすすめます。

人間らしく働ける雇用のルールをつくり、賃金を引き上げます

 300兆円にまで積み上がった大企業の内部留保のほんの一部を使うだけで、大幅な賃上げと安定した雇用を増やすことができます。そのために政治がやるべきことは、賃下げと低賃金労働、不安定雇用を増やしてきた労働法制の規制緩和を根本から見直し、人間らしく働ける雇用のルールをつくることです。

 “生涯ハケン”を押しつける労働者派遣法の大改悪や、“残業代ゼロ”の働かせ方を合法化するホワイトカラー・エグゼンプション、裁量労働制の拡大に反対します。派遣労働は、臨時的・一時的な業務に厳しく限定する、非正規と正社員との不当な格差を是正するなど、非正規から正社員への流れをつくります。残業時間の上限を法律で規制するとともに、「サービス残業」根絶法を制定します。中小企業への抜本的な支援と一体で、最低賃金を大幅に引き上げます。

社会保障の連続改悪をストップし、拡充をすすめます

 消費税が増税されても、社会保障は「充実」どころか改悪の連続です。安倍政権は、生活保護の削減、介護報酬・診療報酬引き下げなどによって、毎年平均3300億円ものペースで社会保障予算の「自然増」抑制を強行し、それに加えて年金減額、マクロ経済スライド、70~74歳の医療費引き上げなどの改悪を続けてきました。さらに、今後も連続的な改悪が検討されています。

 日本共産党は、安倍政権による社会保障切り捨ての暴走をやめさせ、充実をすすめます。年金削減をストップし、低年金を底上げして“減らない年金、頼れる年金”を実現します。国の責任で、高すぎる医療費の窓口負担や国民健康保険料の軽減をすすめます。特養ホームの待機者、保育所の待機児をなくします。国民生活の基盤である社会保障の充実は、家計をあたため、地域に新たな仕事と雇用を生み出し、経済再生にも貢献します。

2%台の名目成長で、10年間で20兆円以上の税収増を実現します

 日本の名目成長率がマイナスだった過去10年間の欧米先進国の名目成長率の平均は、アメリカ3・5%、イギリス3・8%、フランス2・3%、ドイツ2・6%となっています。日本でも、国民の所得を増やし、経済の好循環を実現できれば、平均2%台の成長は可能です。そうすれば、税収も増え、10年後には、国税・地方税あわせて20兆円を超える自然増収を実現できます。

社会保障充実・暮らしの向上と、財政危機打開の両立をはかります

 「能力に応じた負担」の原則をつらぬく税制改革などで20兆円、国民の所得を増やす経済改革による税の自然増が20兆円、あわせて40兆円の財源を確保すれば、今後十数年で、社会保障の抜本的拡充をはじめ、教育や暮らし向上のための施策に取り組みながら、財政の健全化をすすめていくことが可能になります。さらに、こうして確保した財源の一部を充てることで、消費税を減税し、消費税廃止に向かう展望も開けます。

 もちろん、これだけの財源があっても、社会保障などに充てる予算を考えれば、毎年の財政赤字をゼロにすることはできませんから、絶対額でみれば国の借金は増えていくことになります。2030年ころまでには、基礎的財政収支を黒字化し、対GDP比でみた債務残高の増大を食い止め、逆に減少に転じさせることが可能になります。

 政府のように、一方で大企業への減税や公共事業のばらまき、軍拡をすすめながら、「2020年度の基礎的財政収支の黒字化」を無理にすすめれば、社会保障などの国民生活に関わる予算を乱暴に切り捨てることになります。これではかりに財政収支は「健全化」したとしても、国民の暮らしは崩壊してしまいます。「財政黒字化して民滅ぶ」では、本末転倒です。だからといって消費税大増税にたよれば、暮らしがさらに痛めつけられるうえに、増税不況を繰り返し、逆に財政危機を深刻化させます。この道に未来はありません。

 日本共産党は、消費税大増税路線にストップをかけ、「消費税にたよらない別の道」をすすむため、「二つの改革」の旗を高く掲げ、国民の暮らしを守り、日本経済の前途を開くために奮闘します。


        
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